アメックスカードのグリーンとゴールドの違いを徹底比較!
American Express (ニューヨークに本部があるアメリカの企業) は多数のクレジットカードを直接発行していて、アメリカン・エキスプレス・カード (アメックスカード) はその直接発行カードの中の一種です。
そしてアメックスカードにはグリーンカードとゴールドカードがあり、後者は前者の上位互換カードとなります。
つまりゴールド (税込31,900円) はグリーン (税込13,200円) よりも年会費が高額な反面、受けられるサービスの質・量がグリーンよりも遥かにたくさん用意されているのです。
この2枚のサービスの違いですが、ゴールドにあってグリーンにはないサービスは多数ありますが、グリーンにあってゴールドにはないサービスは事実上ありません。
つまりこの状況を数式的に表現すると、「ゴールド=グリーン+ゴールド独自のサービス」となります。
なのでこの2枚の中から申込カードを選ぶ場合、自分 (申込者) がこの2枚の年会費の差額 (税込18,700円) 以上に、ゴールド独自のサービス (←これから説明します) からメリットを得られそうだと感じれば、ゴールドを選ぶのが正解となります。
一方、アメックスカードは欲しいけど、ゴールド独自のサービスは自分には不要とか、差額分の価値はなさそう等と判断すれば、グリーンを持つのがベターとなります。
ということで、まず最初にゴールド独自のサービスを解説し、次に2枚に共通のサービスを紹介し、最後にこの2枚の評価をまとめる形式で、グリーンカードとゴールドカードの付帯サービスの比較をします。
ちなみにカード個々のスペックの詳細については、アメックスグリーンの詳細・評判やアメックスゴールドの詳細・評判を見て下さい。
(目次)
希少価値に重点を置いたゴールド独自のサービス
ゴールド独自のサービスは9個ありますが、その多くは"日常生活の節約"ではなく、主に"娯楽のハイクオリティー化"に焦点が向けられています。
ということでこの9個について、それぞれ順に説明します。
(サービスを受けるには、ゴールドカード決済やカード提示が必要です)
■ゴールド・ダイニング by 招待日和
国内と海外 (シンガポール・ワイキキ) の約200店舗のレストラン (多数の有名店が在籍) の所定のコースメニュー (ディナータイム限定) を2人以上でネット予約すると、1店舗につき半年に1回、1人分のコース料理代が無料になります。
(半年に1回とは、4月1日〜9月30日までの期間に1回、10月1日〜翌年3月31日までの期間に1回を指します)
ということは、例えば家族4人で1人当たり1万5千円のコース料理を食べる場合、本来なら6万円かかるのが、4万5千円で済むので、料理代が25%も安く抑えられることになります!
またゴールドカードの年会費は31,900円なので、上記家族が年2回、同じような値段のコース料理を食べにいくと、それだけで年会費分のメリットを享受できます!嬉
(GW、シルバーウィーク、クリスマス期間、年末年始などの期間は無料対象外です)
■American Express Invitesレストラン優待
世界の400以上の厳選レストランで、以下のどれか1つの優待を受けられます。
- 飲食代金20%オフ
- ボトルワインサービス
- 前菜サービス
例えば20%オフの場合、飲食代が通常1万円だと8,000円の負担で済むので、2,000円の節約になりますし、ボトルワインや前菜の場合はそれらが無料提供されることになります。
ただし注意ですが、上記優待は自分で選ぶのではなく、個々のレストランにより採用してる優待が元から決まってるので、自分の意志で優待の選択は行えません。
また、優待を3つすべて採用してるレストランはなく、優待のパターンは、
- 飲食代金20%オフのみ
- ボトルワインサービスのみ
- 前菜サービスのみ
- ボトルワインサービスと前菜サービスの2つ
という4通りになります。
なのでAmerican Express Invitesにてレストラン予約する場合は、そのレストランがどの優待を採用してるのかをあらかじめ確認しましょう。
■GOLDEN MOMENTS
その道のプロから直接指導してもらえるイベントや特別体験に参加できる権利を得られます。(イベント参加は有料です)
例えば2015年7月にはグランハイアット東京のホテルシェフから、実際にホテルで提供されてる料理や自宅で簡単・美味しく作れる料理のレクチャーイベントが開かれました。
あるいは同年11月にはそのホテルシェフから、自宅パーティーに最適な料理術のレクチャーイベントが開かれました。
このように、GOLDEN MOMENTSは普段なかなか指導を仰げないプロからの手ほどきを受けられるので、GOLDEN MOMENTS (黄金の瞬間) と呼ぶのです!
(GOLDEN MOMENTSの開催イベントは、毎月配信の「eNewsline」で随時確認できます)
■ゴールド・ワインクラブ
赤ワイン・白ワイン・スパークリング等の希少価値の高いワインや季節限定ワインを、ゴールド・ワインデスク (ゴールドカード会員様専用の電話窓口) にて購入できます。
また、エノテカ・オンライン (ワイン通販) のソムリエやバイヤーが、ワイン全般の質問や予算に応じたワイン選びの相談に乗ってくれます。
ワインって銘柄によっては少量しか生産されないので、そういったワインの新情報をより早く得る場合などに、ワインデスクは重宝すると思います。
ちなみに希望すればワインギフトボックス (紙製) を無料で付けてもらえるので、誰かにワインを送る際にはぜひ付けてもらいましょう!
あと、ワインを11,000円 (税込) 以上購入すると、1梱包あたり通常660円 (税込) かかる送料が無料になります。
■メンバーシップ・プレビュー
話題の最新映画の試写会 (一般公開前に映画鑑賞) に参加できます。
また、試写会では映画関係者によるトークイベント (ワンプレートディナー付) も楽しめます。
試写会ってなかなか参加できるものではないので、映画好きの人には重宝すると思います!
(参考までに、過去に行われた試写会 (映画の仮題タイトル:Memories) では、石田衣良氏がトークイベントゲストに呼ばれました)
ちなみに試写会への参加は有料となります。(メンバーシップ・プレビューはあくまで試写会参加の権利を得られるということです)
料金は試写会により異なりますが、メンバーシップ・リワードのポイント (アメックスカードのポイント) 決済か、あるいはゴールドカード決済のどちらかで料金を払えます。
ただしポイント決済の方が試写会で若干の優遇 (例えばトークイベントの席が最前列) を受けられる傾向があるので、可能であればポイント払いしましょう!
■プリファード・ゴルフでの優待
世界70ヶ所以上の提携ホテル (以下で紹介) に2泊以上宿泊すると、ホテルが契約するゴルフコース (以下で紹介) のプレー代 (1ラウンド/ 1人分) が無料になります。
あと、プリファード・ゴルフ登録には通常、年会費295米ドル (約3万円) かかりますが、ゴールドカード保有者は無料で登録できます。
『主な提携ホテルとそのゴルフコース』
地域 | 提携ホテル | ゴルフコース |
ハワイ | マウナ ラニ ベイホテルズ アンド バンガローズ | マウナ ラニ サウスコース |
カリフォルニア | コードベール ア ローズウッド リゾート | コードベールゴルフ クラブ |
ザ グランド デル マー | ザ グランド ゴルフ クラブ | |
フロリダ | イニスブルック リゾート アンド ゴルフ クラブ | クーパーヘッドコース |
あと、宿泊部屋のアップグレード、インターネットの無料アクセス、レイトチェックアウトなどの特典も受けられます。
■京都特別観光ラウンジ
ラウンジは、東山高台寺 (豊臣秀吉の冥福を祈るために、秀吉の正室、北政所が建立) の圓徳院に設置されていて、古都ならではの伝統美を堪能できます。
また、単にラウンジを堪能できるだけでなく、有名なお茶 (宇治茶、梅湯、昆布茶、香煎茶など日替わり) や、夏季には冷たい麦茶、冷やし飴も嗜 (たしな) めます。
あと、圓徳院に入場する場合、通常だと大人500円、中高生200円の拝観料が必要ですが、ゴールドカード保有者は最大4人 (保有者+同伴者3人) まで拝観料が無料になります。
■家族カード年会費無料サービス
ゴールドカードの家族カード1枚の年会費 (通常、税込13,200円) が無料になります!凄
ゴールドカード本会員の年会費は31,900円(税込)なわけですが、家族カード1枚が無料発行できることを考えると、この年会費は実はそれほど高額ではないのです。
(2枚目以降の家族カードは、年会費13,200円(税込)が発生します)
■オーバーシーズアシスト
簡単に言うと、海外旅行など日本国外でのレストラン予約や緊急時に支援 (医療機関の紹介・手配など) を受けられる、世界中のほとんどの国で使える、日本語での24時間365日のフリーダイヤル/ コレクトコールのサービスのことです。
- 航空券の予約、発券の手配、予約の再確認、変更
- ホテルなど宿泊施設の紹介、予約、取消
- レストランの案内、予約、取消
- レンタカー/ リムジン・サービスの案内、予約、取消
- ローカル・ツアーの案内、予約、取消
- ゴルフ・コースの案内、予約、取消
- パスポート、査証、予防接種等についての案内
- カード紛失・盗難の処理、再発行の手続き
- パスポート、所持品の紛失・盗難時のサポート
- 医師、歯科医、病院、弁護士の紹介等
オーバーシーズアシストで特に心強いのが、海外で病気・ケガをした際に、現地病院の手配を迅速にやってもらえることです。
現地の地理事情に詳しくない (可能性の高い) 日本人が緊急で病院を探すとなると、精神的に相当焦りますが、オーバーシーズアシストがあると専門スタッフに救急車の手配や現地病院で治療を受けられるよう調整してもらえます!嬉
ちなみにオーバーシーズアシストと似たサービスとして、グリーンカードにはグローバル・ホットラインというのが用意されています。
グローバル・ホットラインはオーバーシーズアシストと基本的には同じですが、決定的に違うのは、グローバル・ホットラインには緊急支援サービスがないことです。
なので医療面で緊急性がある場合、グローバル・ホットラインだと現地病院の紹介はしてくれますが、救急車の手配や現地病院での治療調整のような、今すぐ絶対にしてほしい緊急支援はなく、それらを自力でやらねばなりません。
なので心配性な人は、緊急支援なしのグリーンカードよりも、ありのゴールドカードを持っておく方が良いと思います。
付帯保険の違いについて
American Express発行カードはどれも付帯保険が充実してるので、グリーンカード/ ゴールドカードの保険はともに充実しています。
しかし全体的に補償額はやはりゴールドの方が高額ですし、ゴールド独自の保険もいくつかあるので、この辺の内容についてまとめておきます。
グリーン | ゴールド | ||
---|---|---|---|
国内旅行保険 | 付帯条件 | 利用付帯 | |
死亡・後遺障害 | 最高5,000万円 | ||
国内旅行保険家族特約 | 付帯条件 | 利用付帯 | |
死亡・後遺障害 | 最高1,000万円 | ||
海外旅行保険 | 付帯条件 | 利用付帯 | 利用付帯+自動付帯 |
死亡・後遺障害 | 最高3,000万円 | 最高5,000万円 (自動)+最高5,000万円 (利用) | |
傷害治療 | 最高100万円 | 最高200万円(自動)+最高100万円(利用) | |
疾病治療 | 最高100万円 | 最高200万円(自動)+最高100万円(利用) | |
賠償責任 | 最高3,000万円 | 最高4,000万円(自動/利用共に同額) | |
救援者費用 | 最高200万円 | 最高300万円(自動)+最高100万円(利用) | |
携行品損害 | 年間最高100万円 | 年間最高100万円(自動/利用共に同額) | |
海外旅行保険家族特約 | 付帯条件 | 利用付帯 | 自動付帯 |
死亡・後遺障害 | 最高1,000万円 | ||
傷害治療 | 最高100万円 | 最高200万円 | |
疾病治療 | 最高100万円 | 最高200万円 | |
賠償責任 | 最高3,000万円 | 最高4,000万円 | |
救援者費用 | 最高200万円 | 最高300万円 | |
携行品損害 | 年間最高100万円 | ||
ショッピング保険 | 年間補償額 | 500万円 | |
自己負担額 | 1万円 | ||
補償期間 | 90日間 | ||
海外航空便遅延保険 | 付帯条件 | - | 自動付帯 |
乗継遅延費用 | - | 最高2万円 | |
出航遅延・欠航・搭乗不能費用 | - | 最高2万円 | |
受託手荷物遅延費用 | - | 最高2万円 | |
受託手荷物紛失費用 | - | 最高10万円 | |
キャンセルプロテクション | 年間補償額 | - | 最高10万円 |
自己負担額 | - | 1千円/ キャンセル費用10%のいずれか高い方 | |
リターンプロテクション | 年間補償額 | 最高15万円 | |
1商品の最高補償額 | 3万円 | ||
補償期間 | 90日間 |
国内旅行保険とその家族特約/ ショッピング保険/ リターンプロテクション (購入店舗の返品拒否に対する保険) の内容は、グリーン/ ゴールドともにまったく同じになります。
一方、海外旅行保険とその家族特約は、ゴールドの方が補償が手厚くなります。
また、ゴールドの海外旅行保険の補償の一部は自動付帯、その家族特約は100%自動付帯なので、100%利用付帯であるグリーンの海外旅行保険よりも補償が受けやすくなっています!
あと、ゴールドには海外航空便遅延保険とキャンセルプロテクションが用意されています。
海外航空便遅延保険は、海外航空便の到着・出発の遅れや欠航等に対する補償のことです。
また、キャンセルプロテクションとは、急な出張で海外旅行に行けなくなったり、突然の病気・ケガによる入院等が原因で、イベント (ライブ/ 映画鑑賞/ パーティー等) 参加できなくなった場合のキャンセル料の補償のことです。
グリーン/ ゴールド共通のサービスを一挙に紹介
グリーン/ ゴールドの違い (ゴールド独自のサービス、付帯保険の差) を上記で解説したので、ここではこの2枚に共通するサービスについて、箇条書きでズバッと紹介しておきます。
■オンライン旅行予約サイトの割引
- アメリカン・エキスプレス・トラベル オンライン
- エクスペディア (海外ホテル8%オフ等)
- アップルワールド (最安値よりさらに5%オフ)
- 一休.com割引 (国内約1,400のホテル/旅館の割引)
- 日本旅行 (厳選された宿に泊まるプラン「特選の宿」が5%オフ)
■電話1本で海外・国内の旅行手配
- H.I.S. アメリカン・エキスプレス・トラベル・デスク
■出発時・帰宅時・空港での快適さ
- 国内外30ヶ所の空港ラウンジを同伴者1名と共に無料利用
- プライオリティ・パスの年会費 (99米ドル) が無料
- 手荷物無料宅配サービス
- エアポート送迎サービス
- 空港パーキング
- 無料ポーターサービス
- 空港クロークサービス
- エアポート・ミール (国内線)
■旅先でのサービス
- タイムズカープラス会員カード発行手数料 (税込1,550円) が無料
- 海外旅行先での日本語サポート
- 海外用レンタル携帯電話のレンタル料が半額、通話料も10%オフ
- 国内利用に限り、指定レンタカー会社の基本料金5%オフ
- トラベル・サービス・ロケーション
- グローバル・ホットライン (グリーンカード限定)
- オーバーシーズ・アシスト (ゴールドカード限定)
■ショッピング&エンターテインメント
- コットンクラブの割引 (毎週金曜日は飲食代1,000円オフ)
- 新国立劇場の優待 (チケット先行予約・郵送無料/ オペラトーク無料)
- チケットアクセス (各種イベントチケットの先行予約)
- アメリカン・エキスプレス・セレクト
- アメリカン・エキスプレス・コネクト
- ダイニング・トレンド (人気レストランを紹介)
■付属カード
- JR東海プラスEXサービス
- ETCカード/ 家族カード
■カードセキュリティ
- ショッピング保険 (年最高500万円補償、買い物から90日間有効)
- リターン・プロテクション (年最高15万円補償、買い物から90日間有効)
- 不正プロテクション (カード不正使用の探知システム)
- カード紛失・盗難時の無料の緊急再発行
- 本人認証サービス「American Express SafeKeyR」ワンタイムパスワード
- オンライン・プロテクション (ネット上で第三者にカードを不正使用された分を全額免除)
■ポイントプログラム
- メンバーシップ・リワードのポイント (100円で1P)
- ボーナスポイント・パートナーズ (特定店舗100円で2〜10P)
- メンバーシップ・リワード・プラス (ポイント有効期限の無期限化、ポイント交換の換算レート増大)
グリーン/ ゴールドは旅行をより快適にしたり、遊びに関連するサービスが多数備わってることが分かります。
尚、共通サービスの詳細を知りたい場合は、アメックスグリーンの詳細・評判やアメックスゴールドの詳細・評判を参照して下さい。
アメリカン・エキスプレス・カード (グリーンとゴールド) の比較のまとめ
グリーンカード (税込13,200円) の時点で旅行に役立つサービスが一通り揃ってるので、単純に海外に出かける場合はグリーンカードで十分です。
一方、ゴールドカード (税込31,900円) はグリーンよりも年会費が18,700円(税込)だけ高くなる半面、招待日和 (一流レストラン予約サイト) のコース料理代が1人分無料や、American Express Invites (レストラン予約で20%オフ) の割引優待を受けれます。
また、ゴールドカードなら本来なら13,200円(税込)する家族カードを1枚無料で作れますし、海外での緊急支援 (救急車の手配/ 病院に治療調整の電話等) を受けられるオーバーシーズアシストも付きます。
他にも、ゴールド・ワインクラブ (ソムリエ/ バイヤーから最新のワイン情報入手) や最新映画の試写会参加の権利、プリファード・ゴルフ登録の年会費 (295米ドル) が無料、京都特別観光ラウンジの利用など、年会費の増額分を大きく超えるサービスが追加されます。
(保険面も相当強化され、ゴールドだと海外旅行保険の増額、海外航空便遅延保険やキャンセルプロテクションの利用が可能)
これら追加サービスだけで年5〜10万円ぐらいの付加価値があると個人的には思います。
特にAmerican Express Invites/ 家族カードが1枚無料/ オーバーシーズアシストの3つは、ゴールドの代表格なので、この辺に価値を感じる人はゴールドカードを選ぶのがベターです!