アメックス・スカイ・トラベラー・カードとそのプレミアカードの違いを徹底比較!
アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード (以下、トラベラーカード) は、トラベル&エンターテイメントでお馴染みのAmerican Express発行のクレジットカードです。
一般的にAmerican Expressカードは旅行・娯楽サービスに比重が置かれてますが、トラベラーカードの場合はポイント還元の多さに比重が若干偏っています。
なのでトラベラーカードは、他のAmerican Expressカードよりも旅行系・娯楽系の特典が少ない代わりに、ポイントが貯まりやすいという特徴があるのです!
また、トラベラーカードにはアメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・プレミア・カード (以下、プレミアカード) という上位版のカードがあります。
年会費はトラベラーカードが税込11,000円、プレミアカードは税込38,500円なので、後者の方が3.5倍も高いですが、その代わり、受けられるサービスの質・量が前者よりも結構ボリュームアップします。
具体的に何がアップするかを端的に書くと、
- 海外での緊急支援 (救急車の手配/ 現地病院への治療調整の電話等) が付帯
- キャンセル・プロテクション/ リターン・プロテクションが付帯
- 獲得ポイントの割増
- 旅行保険の補償額の割増
となります!
つまりトラベラーカードに上記サービスを加算したものが、プレミアカードということです!
なのでこの2枚の中から申込カードを選ぶ場合、自分 (申込者) がこの2枚の年会費の差額 (27,500円) 以上に、これら加算サービス (←これから詳しく解説) からメリットを得られそうだと感じれば、プレミアカードを選ぶのが正解となります。
一方、ポイント還元に優れたAmerican Expressカードは欲しいけど、加算サービスは自分には不要とか、差額分の価値はなさそう等と判断すれば、トラベラーカードを持つのが正解となります。
ということで、まず最初に加算サービス (海外での緊急支援/ キャンセル・プロテクション/ リターン・プロテクション) を解説し、次に2枚のポイントの付き方や付帯保険の違いを説明し、続いて2枚に共通のサービスを紹介し、最後にこの2枚の評価をまとめる形式で、トラベラーカードとプレミアカードの比較をします。
ちなみにカード個々のスペックの詳細については、アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カードの詳細・評判やアメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・プレミア・カードの詳細・評判を見て下さい。
(目次)
プレミアカードの加算サービス
■海外で緊急支援を受けられる「オーバーシーズアシスト」
プレミアカード保有者は、海外レストラン予約の代行や海外での緊急支援 (救急車の手配/ 現地病院への治療調整の電話など) を受けられるオーバーシーズアシストを活用できます。
オーバーシーズアシストの内容は多岐にわたりますが、主に以下のサービスを受けられます。 (24時間365日、日本語での応対、世界中のほとんどの国で有効)
- 航空券の予約、発券の手配、予約の再確認、変更
- ホテルなど宿泊施設の紹介、予約、取消
- レストランの案内、予約、取消
- レンタカー/ リムジン・サービスの案内、予約、取消
- ローカル・ツアーの案内、予約、取消
- ゴルフ・コースの案内、予約、取消
- パスポート、査証、予防接種等についての案内
- カード紛失・盗難の処理、再発行の手続き
- パスポート、所持品の紛失・盗難時のサポート
- 医師、歯科医、病院、弁護士の紹介等
上記で特に心強いのが、海外で病気・ケガをした際に、現地病院の手配を迅速にやってもらえることです。
現地の地理事情に詳しくない (可能性の高い) 日本人が緊急で病院を探すとなると、精神的に相当焦りますが、オーバーシーズアシストがあると専門スタッフに救急車の手配や現地病院で治療を受けられるよう調整してもらえます!嬉
一方、トラベラーカード保有者はオーバーシーズアシストは受けらませんが、代わりにグローバル・ホットラインというのが用意されています。
グローバル・ホットラインはオーバーシーズアシストと基本的には同じですが、決定的に違うのは、グローバル・ホットラインには緊急支援がないことです。
なので医療面で緊急性がある場合、グローバル・ホットラインは現地病院の情報紹介 (場所等) はしくれますが、より踏み込んだ支援 (救急車の手配/ 現地病院への治療調整の電話等) はなく、それらを自力でやらねばなりません。
この能動的な支援の有無が、オーバーシーズアシスト (プレミアカード保有者) とグローバル・ホットライン (トラべラーカード保有者) の最大の違いになります。
■キャンセルプロテクション
キャンセルプロテクションとは、自分の都合 (急な出張、突然の入院等) で海外旅行やライブ、映画、パーティー等のイベントをキャンセルせざる負えなくなった場合の、キャンセル料の補償 (最高10万円/年) のことです。
(同行予定だった配偶者のキャンセル料も補償)
一般的に急なイベント不参加の場合、キャンセル料の支払だけでなく、楽しみにしてたエンターテイメントの不堪能という二重苦を味わうわけですが、プレミアカード保有者は各イベントのキャンセル料を年間総額10万円まではAmerican Expressに肩代わりしてもらえるので、一重苦 (不堪能) だけで済ませられます!
■リターンプロテクション
リターンプロテクションとは、プレミアカードで買った商品の返品を購入店が受付けない場合、購入から90日以内にAmerican Expressにその商品を送ると、1品当たり最高3万円 (年間最高15万円) の払い戻しをAmerican Expressから受けられるサービスのことです。
(カード会員の金融機関口座に払い戻しが行われます)
近年は不況の影響で、正当な理由なく返品を渋る店が増えてるので、もし不当な返品不可を受けたプレミアカード保有者は、リターンプロテクションにて購入金額の一部または全額をぜひ取り戻しましょう!
ポイントの付き方の違いについて
プレミアカード/ トラベラーカードの2枚はポイントプログラムが豪華で、ポイント (アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・プレミア・カード メンバーシップ・リワードのポイント) がガンガン貯まっていきます。
しかし当然のことながら、この2枚の獲得ポイント数は以下のように違ってきます。
獲得ポイント | トラベラーカード | プレミアカード |
入会ボーナス (入会1年目の年会費の支払い時) | 3,000P | 5,000P |
スカイ・トラベラー・ボーナス (対象航空会社の航空券/ 対象旅行代理店の指定旅行商品の購入時) | 100円で3P (3倍) | 100円で5P (5倍) |
ファーストトラベル・ボーナス (入会後、対象航空会社の航空券/ 対象旅行代理店の指定旅行商品の1回目の購入時) | 5,000P | 10,000P |
継続ボーナス (2年目以降の年会費の支払い時、毎年) | 1,000P | 5,000P |
入会ボーナス/ 継続ボーナスの2つは、年会費の支払いに対するボーナスポイントです。
一方、スカイ・トラベラー・ボーナスは、以下の28社の航空会社の航空券、または2社の旅行代理店の指定旅行商品をカード購入することに対するボーナスポイントです。
また、ファーストトラベル・ボーナスはそんなカード購入品の1回目の購入に対するボーナスポイントのことです。
28社の航空会社 |
アシアナ航空、アリタリア-イタリア航空、ヴァージン アトランティック航空、エア タヒチ ヌイ、ANA、エールフランス航空、エティハド航空、エバー航空、エミレーツ航空、オーストリア航空、ガルーダ・インドネシア航空、カンタス航空、キャセイパシフィック航空、KLMオランダ航空、シンガポール航空、スイス インターナショナル エアラインズ、スカンジナビア航空、スターフライヤー、タイ国際航空、大韓航空、チャイナエアライン、デルタ航空、日本航空、バニラエア、フィリピン航空、フィンランド航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、ルフトハンザ ドイツ航空 |
2社の旅行代理店 |
・日本旅行 (ネット/ 店舗購入):上記航空会社の航空券/ パッケージツアー/ 前払いホテル/ JRやバスのチケット・アップルワールド (ネット購入のみ):前払いで手配されるホテルなどの宿泊代金 |
例えば年間30万円分の航空券/ 指定旅行商品を、入会1年目のプレミアカード決済で買う場合の獲得ポイントは、5,000P (入会ボーナス)+15,000P (スカイ・トラベラー・ボーナス)+10,000P (ファーストトラベル・ボーナス)で、合計30,000Pとなります。
一方、入会1年目のトラベラーカード決済の場合だと、3,000P (入会ボーナス)+9,000P (スカイ・トラベラー・ボーナス)+5,000P (ファーストトラベル・ボーナス)で合計17,000Pとなるので、プレミアカードの方が約1.8倍もポイントが集まります。
また、入会2年目以降のプレミアカード決済の場合だと、5,000P (継続ボーナス)+15,000P (スカイ・トラベラー・ボーナス) で合計20,000Pとなります。
一方、入会2年目以降のトラベラーカード決済だと、1,000P (継続ボーナス)+9,000P (スカイ・トラベラー・ボーナス) で合計10,000Pなので、プレミアカードの方が2倍も集まります。
つまりプレミアカードはトラベラーカードの約2倍も効率的にポイントが貯まるのです!
ちなみにポイントは、例えば以下の商品との交換に使えます。
- 15社の航空会社のマイル
- ヒルトン・ワールドワイド (Hオナーズ・ポイント)
- スターウッド ホテル&リゾート (スター・ポイント)
- 楽天スーパーポイント/ Tポイント
- カード利用代金に充当
- 旅行商品 (各社航空券、パッケージ・ツアー、国内宿泊)
- ヨドバシカメラ商品券/ タカシマヤ商品券
ポイントと商品の交換レート等、ポイントの詳細については、アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カードの詳細・評判やアメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・プレミア・カードの詳細・評判を見て下さい。
付帯保険の内容の違いについて
トラベラーカード/ プレミアカードの保険は全体的に内容 (補償額) が似通ってますが、一部に明らかな違いがあります。
なのでこの辺の内容についてまとめておきます。
トラベラーカード | プレミアカード | ||
---|---|---|---|
国内旅行保険 | 付帯条件 | 利用付帯 | |
死亡・後遺障害 | 最高2,000万円 | 最高5,000万円 | |
国内旅行保険家族特約 | 付帯条件 | 利用付帯 | |
死亡・後遺障害 | 最高1,000万円 | ||
海外旅行保険 | 付帯条件 | 利用付帯 | |
死亡・後遺障害 | 最高3,000万円 | 最高5,000万円 | |
傷害治療 | 最高100万円 | ||
疾病治療 | 最高100万円 | ||
賠償責任 | 最高3,000万円 | ||
救援者費用 | 最高200万円 | ||
携行品損害 | 年間最高100万円 | ||
海外旅行保険家族特約 | 付帯条件 | 利用付帯 | |
死亡・後遺障害 | 最高1,000万円 | ||
傷害治療 | 最高100万円 | ||
疾病治療 | 最高100万円 | ||
賠償責任 | 最高3,000万円 | ||
救援者費用 | 最高200万円 | ||
携行品損害 | 年間最高100万円 | ||
ショッピング保険 | 年間補償額 | 200万円 | 500万円 |
自己負担額 | 1万円 | ||
補償期間 | 90日間 | ||
海外航空便遅延保険 | 付帯条件 | 自動付帯 | |
乗継遅延費用 | 最高2万円 | ||
出航遅延・欠航・搭乗不能費用 | 最高2万円 | ||
受託手荷物遅延費用 | 最高2万円 | ||
受託手荷物紛失費用 | 最高4万円 |
旅行保険 (国内・海外) の内容は、トラベラーカード/ プレミアカードともに、死亡・後遺障害以外は補償額がすべて同じになります。
(死亡・後遺障害はプレミアカードの方が高額)
また、トラベラーカードのショッピング保険は最高200万円ですが、プレミアカードだと最高500万円まで増額されます。
あと、海外航空便の遅れが原因のトラブルや預けた荷物のトラブルを金銭補償してもらえる海外航空便遅延保険が、どちらのカードにも付帯します。
トラベラーカード/ プレミアカード共通のサービスを一挙に紹介
上記解説は主にトラベラーカード/ プレミアカードの違いについてでした。
一方、この2枚は発行会社 (American Express) が同じなので、2枚共通のサービスは多数あり、以下でその共通点を箇条書きでまとめました。
■オンライン旅行予約サイトの割引
- アメリカン・エキスプレス・トラベル オンライン
- エクスペディア (海外ホテル8%オフ等)
- アップルワールド (最安値よりさらに5%オフ)
- 一休.com割引 (国内約1,400のホテル/旅館の割引)
- 日本旅行 (厳選された宿に泊まるプラン「特選の宿」が5%オフ)
■出発時・帰宅時・空港での快適さ
- 国内外30ヶ所の空港ラウンジを同伴者1名と共に無料利用
- 手荷物無料宅配サービス
- 空港パーキング
■旅先でのサービス
- タイムズカープラス会員カード発行手数料 (税込1,550円) が無料
- 海外旅行先での日本語サポート
- 海外用レンタル携帯電話のレンタル料が半額、通話料も10%オフ
- 国内利用に限り、指定レンタカー会社の基本料金5%オフ
- トラベル・サービス・ロケーション
- グローバル・ホットライン (トラベラーカード限定)
- オーバーシーズ・アシスト (プレミアカード限定)
■ショッピング&エンターテインメント
- チケットアクセス (各種イベントチケットの先行予約)
- アメリカン・エキスプレス・セレクト
- アメリカン・エキスプレス・コネクト
- ダイニング・トレンド (人気レストランを紹介)
■付属カード
- JR東海プラスEXサービス
- ETCカード/ 家族カード
■カードセキュリティ
- 不正プロテクション (カード不正使用の探知システム)
- カード紛失・盗難時の無料の緊急再発行
- 本人認証サービス「American Express SafeKeyR」ワンタイムパスワード
- オンライン・プロテクション (ネット上で第三者にカードを不正使用された分を全額免除)
アメックス・スカイ・トラベラー・カードとプレミアカードの比較のまとめ
トラベラーカード (税込11,000円) の時点で、かなり奮発したポイントサービスやAmerican Express (トラベル&エンターテインメント) の特典が一通り揃ってるので、基本的には年会費が手ごろな当カードで十分です。
一方、税込38,500円のプレミアカード (アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・プレミア・カード) はトラベラーカードよりも年会費が税込27,500円+税高い代わりに、海外緊急支援 (オーバーシーズアシスト) や大奮発のポイント還元、それに旅行保険・ショッピング保険の増額を受けられます!
特にオーバーシーズアシストは秀逸で、海外現地での救急車の手配や現地病院で治療を受けられるよう調整してもらえることは、万一のときに物凄く役立ちます。
また、プレミアカードはトラベラーカードよりもポイントが2倍多く貯まる点も高評価です。
この辺のサービスを魅力に感じる人はプレミアカードを選びましょう!